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コロナ再燃

コロナ再燃:忘却と油断の病理「再燃」という表現には、どこか人間の怠慢を責め立てるような響きがある。一度は収束したと信じたい心理と、現実の感染動態の齟齬。そのわずかな隙間に、ウイルスではなく私たちの油断が入り込む。目次 序章:再燃という言葉の...
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鼻づまりのつまらないはなし

鼻が詰まるとは、人生そのものが詰まっているということだ「鼻がつまって眠れない」と嘆く者が後を絶たない。だが問題は、そこに“病”としての認識がほとんどないことだ。鼻づまり——正式には「鼻閉(びへい)」と呼ばれるこの現象は、単なる不快感ではない...
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夏の陽射しと共に戻ってきたあいつ——COVID-19再び

はじめに暑くなればウイルスは滅びる。などという幻想がまことしやかに囁かれたのは、2020年の春先であったか。あれから幾年。季節に関係なく流行を繰り返す病原体に、人類はまるで“初恋の相手に裏切られ続ける純情青年”のように、何度も希望を打ち砕か...
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初期熱中症は電解質異常か?

初期熱中症と電解質異常、そして漢方という選択肢信州会クリニック(東京都中央区日本橋・人形町)では、初期熱中症に対する東洋医学的アプローチとして、五苓散・白虎加人参湯・清暑益気湯などの漢方を活用し、未病対策に取り組んでいます。重症例ばかりが取...
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夏に増える感染症とその対策

毎年、夏は感染症が増加する時期である。暑さや湿度が高まるこの時期、体調は崩れやすく、様々な感染症が蔓延する原因となる。本稿では、夏に流行しやすい感染症の予防策と治療法を解説する。1. 食中毒:暑さが引き起こす「食の危険信号」食中毒の原因と予...
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日焼け・紫外線障害に対する漢方的視点からの考察

はじめに「日焼け予防に漢方?」と言えば、世間的にはまだ眉唾ものとされがちである。しかし、皮膚が赤く腫れ、ひりつくその現象は、我々漢方医の目には“熱毒”あるいは“血熱”として映る。紫外線は決して単なる外力ではなく、皮膚という最前線で生体に“熱...
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熱中症という社会病理 〜炎暑に浮かぶ「自己責任」の亡霊〜

【序】――また夏が来た。そして、また人が倒れる今年も、例の如く、気温が「観測史上最高」を更新し、湿度が「熱帯雨林並み」とか「生きているだけで修行」などとメディアがはしゃぐ季節になった。救急車が立て続けに出動し、体育館の床には意識を失った学生...
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「処方箋印刷医者」という職種の出現

― 説明のいらない医療、医師のいらない診察 ―診察室に入ったとき、医師は目を合わさず、キーボードに向かったままこう言う。「はい、今日はいつものお薬出しておきますね」これが今や、“標準的な診療”と化しているなら、もはや我々が向き合っているのは...
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どうする わくちん 6回目

この年寄りのところにも赤文字で 「新型コロナウイルスワクチン接種券 在中」と書かれた封書が届いた。 さて果てワクチン接種後の不具合を考えると、受けるべきか否か思案中である。月開けにコロナウイルスS蛋白抗体を再検査し、その値を見てから判断する...
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コロナワクチン抗体価の減少速度について(2022.09.25改訂)

コロナワクチン抗体価の減少速度について(2022.09.25改訂)皆さんは新型コロナワクチンの3回目の接種を終りましたでしょうか?日本全国では約60%近くの方が3回目のワクチン接種を終了しています。ところでなぜ3回目のワクチンが必要なのでし...