ナチュラルキラー細胞とは、その名の通り生まれながらに殺傷能力を備えている免疫細胞(リンパ球)の一つで、他の免疫細胞とは違い、誰の命令も受けずに体の中を幅広く行動し、癌(がん)細胞に対して攻撃が出来る非常に優秀な免疫細胞なのです。
NK細胞療法には次のような特徴が挙げられます。
(1)癌(がん)細胞に対しての殺傷能力が非常に高い
(2)自分の免疫を使用して行う療法なので副作用が少ない
(3)抗原抗体反応※が無いのでどんな癌(がん)細胞にも攻撃が出来る
※抗原抗体反応・・・一度認識した相手を攻撃することが出来るが、逆に認識の無い相手には攻撃ができない。
このNK細胞を用いた免疫療法が、現在注目されている「NK細胞療法」です。具体的にはは、自分のNK細胞を抽出(採血)し、それを培養・活性化させたものを再び体内へ戻すことにより、癌(がん)細胞を殺傷していく治療法です。免疫予備能力を増強させますので、抗癌剤や手術あるいは放射線療法など、免疫力を低下させる治療の前から実施することにより、副作用が軽減するばかりか、治療成績も上がります。また、QOL(生活の質ですが、私は"命"の質と考えています)の向上がほとんどの症例で認められています。ご自身の血液を用いる療法ですので感染などの心配はいりません。
まず患者さんから血液を20~50 ml ほど採取し、NK細胞を分離培養、さらに刺激・活性化し、約2週間無菌状態でNK細胞を増殖させ、生理食塩水に溶かし、再び静脈から自己体内へ戻します。NK療法で1回に投与するNK細胞の数は、約10億であり、これは健康な人の約10人の量に相当します。
治療回数は患者さんの症状により、月1~4回の投与を行います。
しかも本人の自己細胞なので、拒絶反応はなく、副作用もなく、がん治療の新しい選択肢であり、これからも普及されると確信しております。


